出演者紹介
今年の出演者発表 ジョンがよみがえる!
連載第26目:2011年9月24日付掲載
いよいよ、12月8日に行われるドリーム・パワー・コンサートの出演者が発表されました。
オノ・ヨーコさんの呼びかけにより、ミュージシャンの奥田民生さん、吉井和哉さん、斉藤和義さん、ラブ・サイケデリコのおふたり、ボニー・ピンクさん、サニーデイ・サービスのみなさん、ザ・ボゥディーズのロイさん、オーバーグラウンド・アコースティック・アンダーグラウンドのみなさんと、クリエイターの箭内道彦さんが日本武道館に集まります。今回の発表は第1弾で、今後も新しい出演者が発表される予定です。
そして、今年は何とジョン・レノンも出演する予定です。ジョンは亡くなったんじゃないかって? そうですよね。ジョンはバーチャル映像でよみがえるのです。ドリーム・パワー・コンサートでは、2009年にも、その年の5月に亡くなったミュージシャンの忌野清志郎さんが、バーチャル映像で復活しました。みんな、本当の清志郎さんがステージに立っていると思い、驚きました。
今回は奥田さん、吉井さん、斉藤さんの演奏で、ジョンがステージでよみがえり「真実を教えてくれ!」という歌詞の「ギミ・サム・トゥルース」を歌います。3月11日の震災後、不確かなものが多くなった今こそ、胸にストレートに届くのではないだろうかと思っています。
もちろん、今年のコンサートでも、世界の恵まれない子どもたちのために学校を贈ります。フィリピンに2校、カンボジア、ネパール、タイ、ベトナム、エクアドル、グアテマラ、ガーナ、セネガルに1校ずつ、合計で9か国に10の学校をプレゼントします。
くわえて、コンサート会場などで販売されるチャリティーグッズの売り上げから、東日本大震災で両親を失った子どもたちを支援するための資金が寄付されることも発表されました。
出演者紹介 1 奥田民生さん 壁を超えて
連載第29回目:2011年10月15日付掲載
12月8日に日本武道館で行われるドリーム・パワー・コンサートの出演者の方々を紹介していきたいと思います。
最初は奥田民生さんです。広島県出身のシンガー・ソングライター(自分で作曲した曲を自分で歌う人)です。ユニコーンというバンドのメンバーでもあります。
奥田さんは「アニメ・ザ・ビートルズ」という番組を見てビートルズ、そしてジョン・レノンの大ファンになったそうです。そんな奥田さんの夢は「怒らなくなること」。奥田さんやユニコーンの曲に楽しい曲が多いのもそのせいかもしれません。ドリーム・パワー・コンサートへの思いも「みんなが楽しくなれるようにがんばります」とのことです。
「音楽で友だちを増やそう」というメッセージを寄せてくれています。音楽は言葉の壁、人種の壁を超えます。ギターや歌が歌えなくても手をたたいたりしてリズムをとるだけで、曲に参加できるのです。みなさんも音楽の授業なんかで友だちとセッションしてみてくださいね。
奥田さんは8回目の出演で、去年はビートルズの「リトル・チャイルド」という曲などを歌いました。この曲はジョンが22歳の時に作った楽しいロックンロール曲です。ロックンロールはアメリカの黒人たちが始めた音楽で、ジョンは生涯ロックンロールが大好きでした。黒人差別がまだあった時代に、ジョンたち若者が大きな声でロックンロールを歌うことで、音楽に国境や人種は関係ないことを証明したのです。
出演者紹介 2 吉井和哉さん たくさん歌おう!
連載第30回目:2011年10月22日付掲載
12月8日に日本武道館で行われるドリーム・パワー・コンサートの出演者紹介。今回は吉井和哉さんです。東京都出身のシンガー・ソングライターです。イエロー・モンキーというバンドのメンバーでもありました。2011年に発表したCD「ジ・アップル」はヒット・チャートで1位になりました。
吉井さんの夢は「安全な世界でみんなが暮らすこと」。これは今年起こった原子力発電所の事故のことを思い出す方もいるのではないでしょうか。そして、吉井さんが言う、安全な世界は、いまだに世界中で起こっている戦争がなくなるといい、という意味もあると思います。
吉井さんのドリーム・パワー・コンサートへの思いは、「ジョンの魔法を伝えたい」ということ。ジョンの音楽や生き方に多くの人が影響を受けました。人生が変わったという方もいます。吉井さんはそれをジョンの歌を歌うことでみなさんに伝えたいということです。
吉井さんからみなさんへのメッセージは「たくさん歌おう」です。
7回目の出演となる吉井さん。去年はビートルズの「アクロス・ザ・ユニバース」という曲を歌いました。この曲はジョンが日本の俳句に影響を受けて作ったとも言われています。日本が好きだったジョンは、その後も「いかに簡潔な言葉で思いを伝えるか」ということにもチャレンジしていきます。
出演者紹介 3 斉藤和義さん サニーデイ・サービスのみなさん
連載第31回目:2011年10月29日付掲載
斉藤和義
▼夢:平和
▼コンサートへの思い:楽しみます
▼メッセージ:なんでもいいから楽器をやろう!
斉藤和義さんは栃木県出身のシンガー・ソングライターです。デビュー曲は「僕の見たビートルズはTVの中」。これで斉藤さんがジョンの大ファンであることがわかりますよね。
みんなで楽器を鳴らして、国境も年齢も性別も関係なく、音楽で人と気持ちを分かち合う世界を、想像してみてください。
サニーデイ・サービスは、歌とギターの曽我部恵一さんを中心に結成されたグループです。曽我部さんは昨年「アイソレーション(孤独)」というジョンの歌を歌いました。ビートルズが解散したばかりのころにジョンが作った曲で、仲間と別れたジョンは自分のことをひとりぼっちだと感じていました。
しかし、この曲を聴いて、同じように自分のことをひとりぼっちだと感じている人たちが感動し、音楽を作る人と聴く人の心がひとつになりました。出会ったこともない人たちを結びつける——音楽は不思議な力を持っているようです。
サニーデイ・サービス
▼夢:人生を楽しむこと(曽我部さん)
▼コンサートへの思い:11年目とは恐れ入ります! とにかく全員心をひとつにして楽しみましょう!(同)
▼メッセージ:ラブ&ピース フォーエバー(愛と平和を永遠に)
出演者紹介 4 杏さん 菅原文太さん
連載第32回目:2011年11月5日掲載
モデルで俳優の杏さん。最近では、テレビドラマ「妖怪人間ベム」にベラ役で出演、来年のNHK大河ドラマ「平清盛」では北条政子を演じます。
杏さん
杏さんはジョンの詞の朗読とドリーム・パワー・コンサートで建設された学校に通う子どもたちから送られてきた手紙を紹介します。「以前、テレビ中継でドリーム・パワー・コンサートを見ていたので、まさかあの壇上に自分も参加させていただけるとは思いませんでした! いただいたお役目をしっかり果たしたいと思います」と言っています。「よりよい未来を届けられるように、精いっぱい頑張ります」
杏菅原文太さん
菅原文太さんは、みなさんが生まれるずっと前から俳優を続けている、人生の大先輩です。活動は幅広く、映画「千と千尋の神隠し」では声優として、釜爺の声を担当しているんですよ。
宮城県仙台市出身の菅原さんは、東日本大震災では被災地のために、さまざまな活動をしています。
菅原さんと奥さんはオノ・ヨーコさんの大ファンだそうです。ヨーコさんと菅原さんは同い年。社会のために一生懸命活動しているふたりは、共通点が多いです。
今回、菅原さんは声の出演で「イマジン」を朗読します。あの特徴のある声で、どんなふうに詞を朗読するのか。みなさんも聞いてみたくないですか?
出演者紹介 5 ラブ・サイケデリコのおふたり ボニー・ピンクさん
連載第33回目:2011年11月12日付掲載
ラブ・サイケデリコは歌のクミさんとギターのナオキさんのグループです。ドリーム・パワー・コンサートには7年連続7回目の出演です。ふたりともヨーコさんの大ファンです。
6回目の出演のボニー・ピンクさん。京都出身のシンガー・ソングライターです。去年のコンサートでは、ビートルズの「愛こそはすべて」を歌いました。ジョンはこの曲を作ったとき「どうしたらもっといい世界になるか、どうしたらもっといい自分になるか、答えは愛を持つことなんだよね」と言っています。
友だちや兄弟が困っていたら何かしてあげようという心。自然や食べ物を大切に思う心。他の人の気持ちを考え、自分のためだけでなく、人のために頑張ること。それはすべて愛です。この思いを胸に、ジョンは世界同時衛星生中継のテレビ番組でこの曲を歌いました。
ラブ・サイケデリコのおふたり
▼夢:平和(クミさん)
▼コンサートへの思い:一緒に歌いましょう
▼メッセージ:みんなが笑顔で暮らせますように
ボニー・ピンクさん
▼夢:ジョンとデュエットすること
▼コンサートへの思い:いい曲を歌えて幸せです
▼メッセージ:あなたたちが笑っていてくれたら大人は幸せです
出演者紹介 6 桑田佳祐さん
連載第34回目:2011年11月19日付掲載
▼夢:みなさんの前でいつまでも歌を歌うことです!!
▼メッセージ:自分の心の声をよく聴いて、ひとの心の痛みを理解し、
少しでも住みやすい世の中(未来)でありますように
ドリーム・パワー・コンサートまで1か月あまり。これまで秘密にされていたスペシャル・ゲストが、ついに発表されました。出演者はなんと桑田佳祐さんです! 桑田さんは、奥さんの原由子さんたちと一緒に、サザンオールスターズというグループでも活動している、日本を代表するミュージシャン。ビートルズの曲ばかり歌うコンサートを開くほど、ビートルズが好きです。
そんな桑田さんにヨーコさんは、ドリーム・パワー・コンサートへの出演を以前から依頼していました。でも、これまで実現しませんでした。というのも桑田さんは、たくさんの人にエイズについて正しい知識を持ってもらうための啓発活動をしていたからです。
ヨーコさんの学校を贈るプロジェクトも、桑田さんのエイズ啓発も、とても大切な活動で、続けるのは大変なこと。二つを掛け持ち中途半端になってしまわないために、桑田さんは、ドリーム・パワー・コンサートへの出演をあきらめてきました。
しかし今年、東日本大震災の被災地、宮城県でライブをした桑田さん。被災した人たちを励ますことのできる「音楽の力」を改めて感じ、今年、ヨーコさんとともに、武道館の舞台に立つことを決めたのです。もちろん今年もグッズ販売を通してエイズ啓発を続けます。
桑田さんとヨーコさん、二人の夢が合わさる夢の舞台。武道館にどんな音色が響くのか、楽しみですね。